Class5 Hanggliding in Japan


by yamamototsu
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アウト&リターン(O&R)の飛び方

O&Rとは、テイクオフしてからスタート地点を取り、遠くに飛んでいって折り返し、スタート地点に戻ってくるフライトのことです。

フライト距離はスタートと折り返し点の直線距離の2倍になるので、50km向こうまで行って戻ってくると、100kmO&R 達成となります。

O&Rフライト達成の基本的なコツは以下の通りです。

 

○フライトのクローズf0171899_00262473.png

O&R一番重要なのが、スタート地点に戻ることです。これができないと、どんなに長距離飛んできてもO&Rになりません。

スタート地点はテイクオフ地点でなくてもよいので、出発前に飛んだところへ戻ってくれはまOKです。

軌跡を交差させれは間違いありませんが、800mまで近付けばフライトがクローズされたと判定されます。

 

しかし実際にやってみると、出発前は高度があるので山の上ばかり飛んでいることが多くやっとの思いで帰ってきたのに高度低くてクローズできない(泣)!という事態が発生します(右図)。もし出発前に余裕があれば少し平地を飛んでおくか、出っ張った尾根に行ってひと上げしておくとクローズしやすいです。

 

○折り返し地点の決定

一番難しいのがいつ折り返すかです。なるべく遠くしたいけど、欲張るとサーマルが売り切れて戻れなくなります。

判断のカギは時間です。まずその日の最終サーマル時刻を想定し、あらかじめ折り返し時間を決定してしまいます。

最終サーマル時刻は、場所、季節、気象条件で決まります。長年の蓄積で予想してもいいですが、最近は数値予報で判断できますね。もっと簡単なのはちょっと前の似たような日にどうだったかで、これが一番信頼できます。自分が飛んでなくても、エリアのイントラや、飛んでた誰かに教えてもらえばOK。精度は30分単位で十分です。

 

テイクオフ時刻と最終サーマル時刻でフライト時間が決まるので、その半分ー15分を往路に使います。12:00テイクオフ、16:30最終サーマルとしたら、14:00折り返しです。

帰りの方がリフトが弱くルート選択も難しくなるので、計算式の-15分はその分のマージンです。

帰りのほうが30分余計に時間をつかえる、というわけです。

 

時間が決まればあとは全力で飛ぶだけ。たまに時刻を見るのを忘れずに。

 

○ルートの決定

折り返しまでの時間が決まれば、平均速度をもとにフライト距離が想定できます。ここで言う平均速度とは高度を稼ぐ時間も含めた速度で、例えば40Kmのタスクを飛ぶのに2時間かかる人ならば、平均20Km/hとなります。もし自分の平均速度が経験的に分からなければ、ハングならまずは20km/hとしてみましょう。

 

先の例だと往路が2時間なので40km飛べる計算です。今日40km良い条件が続くコースが候補になります。

復路は別途考えます。リフトラインがずれたり、消えたりするので、往路と違うルート選択が必要かもしれません。

例えば足尾から宇都宮リターンを狙う場合、往路はリフトが強いので富谷山からの平地ルート、復路は熱の残る丘陵地の茂木経由ルート、のようなルート選択をします。

 

行って帰れる見込みが立てば、それが本日のルートとなります。

できれば複数ルートを検討し、落としたルートはオプションとして持っておくようにしましょう。

 

○観天望気と再計画f0171899_00231415.png

立てた計画を適宜見直すことで成功率が大きく変わります。

飛んでみたら雲は30km先で終わっていたり、海風の侵入が早くて帰り道がなくなったりするかもしれません。リフトラインから外れないことを一番に考え、早めに計画変更していきます。

 

もしリフトラインが30kmで終わっていたら、先に進むのは諦めてリターン開始します。

右の画像は私の今年の3月11日のもので、グライダーの描かれているあたりで14:00、1900mでした。

既に高原山の風下に入っていて、ウェーブ性の弱いリフトライン上のわずかにあるパフの下を飛んでいます。
ここで引き返せばまだ帰り道があったのに、欲張って先に進んだがために、そのまま降りる結果となりました。
こうなるとほぼ最遠地点付近に降りちゃうことになるので、回収をお願いしていた友達がいたら、さぞガッカリすることでしょう。
 

もう一方の、復路がなくなりそうなときについてです。

もちろん早めに引き返すという方法もありますが、足尾で海風が入ってきた場合は兆候が表れたときはすでに手遅れなことが多いです。

そんな時は別プランを検討したり、オプションプランからリターン可能なものを選択します。

たとえば海風対策であれば、海風侵入の遅い茂木の丘陵地やその風下を飛ぶとか、海風の巻き込みでできるコンバージェンスを狙う、という方法があります(どちらも難易度高く、確実ではありません)

いずれにしても往路フライト中は前方ばかり見てしまいがちなので、時々復路についても観察し、早めに計画を修正しましょう。

 

プラン変更方法として、トライアングルフライトに切り替えるというのもあります。これによりフライト時間を延ばしたり、帰還ルートが確保できる可能性が広くなります。

慣れてくれば天気のシナリオに応じたオプションプランを用意できるようになります。

 

まずはこの4点を考えてフライトすれば、O&R の成功率が上がるでしょう。

どれも基本的なやり方を示しただけなので、各自工夫してブラッシュアップしてください。


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by yamamototsu | 2017-03-22 00:33